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在宅介護のトラブルが増えていますが、その中でも大きな問題になっているのが認知症高齢者によるトラブルです。認知症の症状のひとつに「徘徊」がありますが、家族が目を離したすきに自宅を抜け出して徘徊し、事故に合うケースが増えています。
限界を超えてしまう前に、介護保険制度を利用して負担を軽減することを考えましょう。介護保険制度を利用することによって少ない自己負担額で各種必要な介護サービスが受けられます。在宅介護を頑張っている人にまずおすすめしたいのが、デイサービスやデイケアなどを日帰りで利用する通所型サービスです。通所型サービスは要介護者だけではなく、家族の介護疲れの回復や息抜きも目的としているため、申請すれば利用可能です。日中、要介護者と離れ自分の時間を過ごすだけでも介護ストレスの軽減につながります。
また、要介護者にとっても自宅から出て同じ年代の人と交流することで孤独感を防ぐ、レクリエーションや体操などの介護サービスを受けることで体力の向上や認知症機能の低下に効果がある、といったメリットもあります。
通所型のサービスに比べて負担が少ないのが訪問型の介護サービスです。介護士が自宅を訪問して要介護者に必要な介護を行ってくれるため、特に準備するようなことはありません。通所型の介護サービスは送迎時間が決まっているため、時間に合わせて着替えなどをしなければならないため、認知症高齢者など意思の疎通が難しい人を介護している人は時間に追われるストレスを感じてしまう可能性があります。その点を考えると、直接自宅に訪問してくれる訪問介護の方が負担が少ないと言えるでしょう。
訪問介護は1回につき20分~90分の介護サービスが受けられます。排泄や食事の介助といった身体介護、掃除や洗濯などの生活援助、のどちらも利用できるため家族の負担も減少します。定期的に利用すれば、「見守り」にもなるため、介護士が要介護者の状況変化にもいち早く気付き適切に対処することができます。
通所型の介護サービスも訪問型の介護サービスも在宅介護をしている家族の負担を軽減することができますが、介護は24時間365日休みなく行わなければなりません。そのため、あまりに介護の期間が長期間に及んでしまうと、介護をする人の負担が大きくなりすぎて共倒れになってしまう可能性があります。そうなる前に施設への入居を検討するのもひとつの方法です。
介護施設では職員が24時間体制で介護を行っていますし、医師や看護師が常駐している施設なら医療依存度が高い要介護者も安心して任せられます。在宅でできる介護には限界があります。在宅よりも施設の方が質の高い介護を受けられるようなら、介護施設に入居することも検討してみましょう。