介護を負担に感じる3つの要因

介護に疲れた家族を救え

負担軽減を目指して社会問題となっている在宅介護のトラブルを防ぐには介護をしている家族の負担を少なくすることが重要です。家族介護は孤独に陥りやすいため、社会全体でサポートしていきましょう。

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  • 3つに分類される「介護の負担」介護を負担に感じる主な要因は「精神的な苦痛」「身体的な疲労」「経済的な不安」の3つです。入浴介助や移動介助は要介護者の身体を支えるため体力や筋力が衰えている高齢者が担う場合、かなり大きな負担となるでしょう。
  • すぐに実践できるセルフケアの方法介護を続けていくためには適度にストレスを発散して心身の負担を減らすことが大切です。閉鎖的な環境で常に要介護者と向き合っているため孤独に陥りやすいのですが、1人で悩まず周囲の人に相談するようにしましょう。
  • 高齢化社会を支える介護士になろう豊富にある求人の中から最良のものを見極めるにはたくさんの情報を収集し、内部事情に詳しい人に相談することがポイントです。求人票には掲載されていない部分をしっかり確認することで入職後のミスマッチ防止にもなります。

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  • 介護疲れを原因とするさまざまな問題 介護疲れを原因とするさまざまな問題

    在宅介護のトラブルが増えていますが、その中でも大きな問題になっているのが認知症高齢者によるトラブルです。認知症の症状のひとつに「徘徊」がありますが、家族が目を離したすきに自宅を抜け出して徘徊し、事故に合うケースが増えています。

3つに分類される「介護の負担」


精神的な苦痛

介護をしていく中で一番負担に思っているのが、時間が束縛され自由に使えなくなることです。拘束時間が長いと1人で過ごす時間が確保できず、ストレスが溜まっても介護に追われて発散する時間が取れないため、いつまでも不満が溜まった状態になってしまいます。また、「相談できる相手がいない」「介護の終わりが見えない」といったことも負担に感じている人も多いようです。
要介護者も介護をする人も人間なので、相手の性格や行動に不満を持ってしまうのも仕方がないことです。特に認知症高齢者の介護をする場合は精神的なダメージが強いため、介護疲れを感じている人も少なくありません。認知症を発症するとこれまでのように冷静な判断はできなくなりますし、介護する人も今までとは違う姿に葛藤を覚えて対応に苦しんでいます。
お世話をする、という点で介護を子育てと同じように捉えている人もいますが、介護は子育てと違ってゴールがありません。子育ては子どもが成長して自立し、手がかからなくなった時に一区切りをつけることができますが、介護の場合は要介護者を看取るまで介護しなければなりません。介護期間が長期間に渡ってしまうと介護疲れがさらに蓄積していくため注意が必要です。

身体の疲労

排泄の介助や入浴の介助、移動介助などは要介護者の身体を全身で支えながら介助をします。また、24時間要介護者を気にかけなければならないため、十分な睡眠が取れなかったり、自分の体調を管理できなかったりします。そのため、介護をする人は体力がなければ共倒れになってしまう可能性があります。特に40代~60代の人が介護を行う場合は年齢的に疲労が溜まりやすく体力も低下しがちですし、腰痛などの持病を患っている可能性もあります。そうなると体力的な負担はさらに重くなってしまうでしょう。介護は若い人にとっても過酷でつらい仕事なのに、老老介護などのように高齢者が介護を担うのは酷な話です。

経済的な不安

介護は精神的にも身体的にも大きな負担がかかります。そのため、介護に時間をとられてしまいこれまでと同じようには働けなくなる可能性もあります。家族を介護するために仕事を辞めることを「介護離職」と言いますが、近年その介護離職者が増えてきています。ですが、仕事を辞めてしまうと収入が減ってしまうためこれまでと同じような生活はできなくなります。さらに介護のために住宅を改修するなどさまざまな費用もかかってくるため、経済的にも大きな打撃を受けることになります。